ツァイガルニク効果。え、知らないですか??〜Zeigarnik Effects〜
はじめに
あなたは「ツァイガルニク効果」を御存知ですか?
「ツァイガルニク効果」という言葉を初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか?
この「ツァイガルニク効果」をデザイナーが使うと有効な手段がいくつかあります。
しかし、人生80年においても(80年も生きられるかわかりませんが・・・)、かなり有効な効果として使うことができます。知っておいて損はないです。
また、全くもって聞き馴染みの無い言葉は繰り返し使われることで脳に入りやすいので、省略して「この効果は〜」などと言わずに、「ツァイガルニク効果」と繰り返し登場させます。
「ツァイガルニク効果」とは。
「ツァイガルニク効果」の提唱者は、ソビエトの精神科医であり心理学者であったブルーマ・ツァイガルニク氏です。
人間の無意識は、物事が閉合して(収束して)完成に至ることを求めており、未完成のものは完成に至るまで意識に残り続けることが特徴です。言い換えれば、中断された課題や未完成のものは、達成済みのものよりも想起されやすいということができます。
【達成済みのものは思い出す必要性が薄れる】
・バーテンダーがお酒を作るまでは数人のお客さんのオーダーを覚えているが、ドリンクを提供した後はほとんど頭にない
・子ども達が長時間かけて挑んだRPGゲームがクリアを迎えたら再びやることはなかった。
・どハマりしていたシリーズドラマが最終話を迎え、見終わった。
【達成していないものは幾度となく思い起こされる】
・テトリスにハマった人々は夢の中でもブロックの回転や移動を繰り返してしまう。
・子ども達がRPGゲームに熱中しクリアするまでの間、ゲームをしていない時間でもゲームのことを考えてしまう。
・何人もの人々と付き合ってきた人でも、恋い焦がれた相手にフラれたことを思い出す。
※私の周囲の人間は比較的「モテる」と言われる人が多かったのですが、その中で「チャラ男」という人(ここでは「たくさんの人と短期間付き合って生きてきた男」と定義する。)は、やはり、付き合った女性よりも付き合えなかった女性の方が強く心に残っているとおっしゃっていました。
これぞ、「ツァイガルニク効果」です。
ちなみにこの「ツァイガルニク効果」は強い動機を持って課題達成に取り組んでいる場合に、より強くなります。
ここで、自己啓発本でよくある謳い文句の解明を。
(自己啓発本というのは総じて似通ったことを、違う言い回しやその人の経験を交えて書かれた本です。なので、自己啓発本を読み漁っている人を、経済的に上の地位になればなるほどあまり見かけなくなります。笑)
注: 100万部を超える歴史的なベストセラーを除く。
自己啓発本では、「目標を立てて」「目的を持って」「それに向かって日々行動する」「目標を細分化し」「日々自分に言い聞かす」などとよく言われると思います。
これを「ツァイガルニク効果」で踏襲しましょう。
要は、「あることを成し遂げるという強い意志を持ち続ける」(持ち続ける工夫をこらす) です。
要は、強い動機を持ち続けられるかどうかだと思います。いくら目標を細分化して毎日の課題を考えてなんてやっても、動機を持ち続けられなければ終わりです。
「あることを成し遂げるという強い意志を持ち続ける」ことができれば、人間は自然と成し遂げるために行動できるのです。そういう風にできているのです。(ツァイガルニク効果)
(強い意志を持ち続けることが一番難しいんだよ、という声が聞こえてきそうですが。事実、「この世に天才は存在しなくて、天才は努力し続けられた人にすぎない」とも言いますし。)
なので、これだけ覚えていてください。自己啓発本は買わない。と。笑
ちなみに、以下のimage,よく目にするであろう「続くよ〜」は、「ツァイガルニク効果」を使ったテクニックの一つです。
「まだ終わりじゃないよ〜」と最後に興味を私たちの脳に繫ぎ止める役割をしています。
R designのブログもまだまだこれからも続きますよ〜・・・。笑
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