デザインは普遍的な美しさを目指す〜KISSの法則〜
はじめに
今回はデザインにおいて重要な「機能性」「デザイン性」に関する記事を綴っていきます。
タイトルのKISSの法則という言葉が気になった方も多いのではないでしょうか?
あ、みなさんが今想像しているKISSではないことは確かです。笑
デザインは魅力的なものであることに越したことはありません。また、デザインは改良を重ねるうちに、あるカタチに収束していくといわれています。それらの話に通ずるのがKISSの法則です。
しかし、グーグルで「KISSの法則」とググってみると、ビジネスで役立つことばかりが出てきたのでそちらも気になる方はそちらも見てみてください。あと、ウィキペディアの説明は不十分なのでオススメしません。
KISSの法則とは
KISSは略語なのです。何の頭文字かというと、
「 Keep it simple, Stupid !! 」 (Keep it short and simple説もある)
シンプルにやれよ、このマヌケ!!
これぞKISSの法則です。
この言葉を述べたのは、ロッキード社 (Lockheed Skunk Works)のケリージョンソン(Kelly Johnson)という人物でした。当時、ケリー・ジョンソンは外見がかなりイケてるジェット偵察機を作るチームのリードエンジニアでした。彼の言葉は、米国軍やソフトウェア開発などの分野で語られてきて、現在ではビジネスの分野でまで使われるようになったという具合です。
(ちなみに、先程は「シンプルにやれよ、このマヌケ!」と訳しましたが「マヌケ」はマヌケ野郎とか愚か者とかいう罵りの意味で使われたわけではないらしいです。詳しくは英書を読まないとわからない。)
KISSの法則と同じような言葉たち。
・Less is more. (ミース・ファン・デル・ローエ)
・Simplicity is the ultimate sophistication. (レオナルド・ダ・ヴィンチ)
・Make Simple Tasks Simple! (ビャーネ・ストロヴストルップ)
・Brevity is the soul of wit. (シェークスピア)
・オッカムの剃刀
本題に戻りまして、KISSの法則について。
一般的に、シンプルなシステムは複雑なシステムより機能的に優れるという法則。私のデザインの根幹も「できるだけシンプルに」仕上げることとしています。
シンプルとは、最小限の要素が互いのあいだで最小限のインタラクションをおこなう状態を指します。(インタラクションとは相互作用の意。)
総じて、シンプルなデザインは短期間で安価に製造することが可能であり、より確実に動作することが見込まれ、不具合や故障の修理も容易にできるということです。
AK-47という小型機関銃という傑作があります。可動部品は8個しかないというシンプルの極み。
しかし、問題なのは「シンプルにすることが最も難しい」ことです。デザイナーであるならば一度は経験したことがあるはず。そぎ落とそうと思っても、「これ以上そぎ落としたらダメなんだ・・・」という状態に至ることがあったと思います。
何かを作り上げたり何かのプロジェクトを成し遂げようとしたりするときは、できる限りシンプルになるよう意識することが重要ですね。苦労したぶんだけシンプルになる、と思えばできる限り尽力できるのではと思います。
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