はじめに

あなたはホラー・ヴァキュイ(空間恐怖)を御存知ですか?

 

今回はデザインに関する記事ですが、デザイナーでない人にも興味を持って読んでいただけるように書いていこうと思います。

 

この効果の名前を聞いたことがなかったとしても、あなたは今までの経験上でこの効果を無意識のうちに理解できていると思います。というのも、これまで何度も言ってきましたが、人間は根本的に同じモノが存在しています。同じモノとは、人間の特性であり、先祖代々受け継いできた行動原理などのことです。心理学の多くは、これら人間の行動や心理を分析した結果のようなものと言えます。

 

今回説明するホラー・ヴァキュイの効果もそんな人間の特性の一つです。

 

 

 

 

 

 

 

ホラー・ヴァキュイ (Horror Vacui)

 

海外においては、Horror Vacuiの他にHorror Plenismとも言われます。

ホラー・ヴァキュイは、ラテン語で「虚無に対する恐怖」という意味を持ちます。Vacuiは虚無、Plenismは充満を意味します。現在ではデザインを語るときに用いられることがほとんどです。

しかし、アリストテレスの時代に多くのことが議論されていたホラー・ヴァキュイ。元々は1530年代にフランソワという物理学者が著書の中で表し、その後ガリレオ・ガリレイなどが彼の原子に関する理論を再解釈したとされています。そうです、元々は原子論の中で使われていた言葉なのです。

 

 

 

 

 

 

デザインとしてのホラー・ヴァキュイ (Horror Vacui)

 

古くは全く異なる使われ方をしていましたが、現在では「空間を残さない様式」として認知されています。新聞や漫画、Webサイトなどで使われることが多く、ホラー・ヴァキュイという言葉を知らなくてもその効果を実践している例を私たちは数多く目にします。

 

ホラー・ヴァキュイの特徴は、その傾向が強まるにつれて知覚価値が低くなることが挙げられます。知覚価値です。重要なことなので2回言いました。知覚価値とは、人間が感じ取る価値と思っていただければいいかと。言い換えれば、ホラー・ヴァキュイの傾向が強くなればそのものの価値が低くなって見られるよ、ということです。

 

 

例えば、下にある、とあるショップのディスプレイをご覧ください。

 

Shop AShop B を比較したときに、どちらのお店の価値(高級感)が高いと感じますか?

 

そんなに、ホラー・ヴァキュイに差はつけていませんが一目でわかりますよね。

 

 

ホラー・ヴァキュイ-01.jpg

 

 

上のようなディスプレイや店舗前の商品の陳列などの量が多いか少ないかで、知覚価値が大きく変わってくるのです。空間(ヴォイド)をびっしりと使うか、あえて残すのか。この技術を使うことで、ポスターや広告も知覚価値を味方につけることができますね。

 

高価格帯の高級感があることを発信したいときは、ミニマルなデザインで。

低価格帯の手に取りやすさをアピールしたいときはホラー・ヴァキュイを取り入れる。

 

アホみたいに安いスーパーの広告など見たことがあると思います。あれを思い出してみてください。見やすいか見やすくないかは置いといて、アホみたいにびっしり書かれていますよね。アレです。ホラー・ヴァキュイ。

 

 

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